性行為感染症検査

ヘルペス、クラミジア、淋病、梅毒、HIV、トリコモナス、カンジダ、尖圭コンジローム等があります。
ほとんど症状が出ないことが多いので心配な方は検査を受けてください。梅毒は感染の機会より1ヶ月過ぎてから、HIVは5ヶ月過ぎないと陰性と出ることがあります。一部保険で検査できますが、出来ないものもあります。 尚、自費であれば匿名で検査が受けられます。

ヘルペス

ヘルペスの原因

過労やストレスが発病のきっかけになる

単純ヘルペスウィルスというウィルス感染によるもので、多くの場合はセックスを媒介とします。
感染して治療したあとも、体内にウィルスが潜伏し、疲れやストレスなどで体の抵抗力が落ちたときなどに再発することがあります。
血液検査で確定診断します。

ヘルペスの症状

水泡から潰瘍に。激しい痛みで歩くのもつらいほどに

発熱があって外陰部に米粒大の水泡ができ、つぶれてジクジクした潰瘍になります。痛みがひどく、歩行や排尿困難を起こすことも。
再発の際は最初ほどひどくないことが多いですが、妊娠中に再発すると、赤ちゃんに感染して脳炎を起こしたり、死亡するおそれもあります。

ヘルペスの治療

抗ウィルス製剤を投与。約2〜3週間は必要

抗ヘルペスウィルス剤の内服薬、外用薬を使って、症状をやわらげたり再発を抑える治療をします。治療におよそ2〜3週間は必要です。
症状が消失しても、再発を繰り返さないように、治療は医師の指示に従います。妊娠中は再発しないよう特に注意します。

クラミジア

クラミジアとは

クラミジアは最も多い性感染症で、最近の報告では18歳から19歳の女性の10人に3人がクラミジアに感染しているといわれています。20代では20人に3人です。女性の感染者の5人に4人までが自覚症状がありません。放置しますと、卵管炎などを起こし、不妊症の原因になります。
いくつかの種類がありますが、感染者の激増しているのは「クラミジア・トラコマティス」というタイプで、多くは、性行為により性器粘膜で感染を起こします。オーラルセックスで口内にクラミジア菌が感染すれば咽頭炎・慢性の扁桃腺炎などを起こします。

クラミジアの主な症状

性別 女性
無症状の割合 約80%
潜伏期間 1〜3週間
症状
  • 普段は無症状
  • 症状があっても、おりものが少し増えたり、軽い生理痛のような痛み、不性器出血など。
  • 黄色い濃いおりものがでることもある。
感染したまま知らずにいると
  • 子宮頸管炎、子宮内膜炎、卵管炎、骨盤腹膜炎などに進行。
  • 不妊、流産、早産などの原因になる。

 

性別 男性
無症状の割合 50〜60%
潜伏期間 1〜3週間
症状
  • 症状は軽く、尿道がむずがゆくなったり、排尿時に軽い痛みがある程度。(尿道炎症状)
  • 副睾丸(精巣上体)の圧痛や痛みなど。
感染したまま知らずにいると
  • 尿道炎から精巣上体炎、陰嚢の腫れなど、男性不妊の原因になる。

クラミジアの検査

クラミジア抗原の検出

PCR法
【男性】採尿による検査
【女性】膣分泌物による検査

血中クラミジア抗体(lgA、lgG)の抗体検査
(3〜5日後に結果報告)

【男性・女性】採血による検査

クラミジアの治療

男性でも女性でも、抗生剤の内服による治療となります。

梅毒

梅毒について

梅毒は性的な接触などによってうつる感染症です。原因は梅毒トレポネーマという病原菌で、病名は症状にみられる赤い発疹が楊梅(ヤマモモ)に似ていることに由来します。感染すると全身に様々な症状が出ます。
早期の薬物治療で完治が可能です。検査や治療が遅れたり、治療せずに放置したりすると、長期間の経過で脳や心臓に重大な合併症を起こすことがあります。特に無症状になりながら進行するため、治ったことを確認しないで途中で治療をやめてしまわないようにすることが重要です。完治しても繰り返すことがあり、再感染の予防が必要です。

梅毒の症状について

感染したあと、経過した期間によって、症状の出現する場所や内容が異なります。

第I期(感染後約3週間)

初期には、感染がおきた部位(主に陰部、口唇部、口腔内、肛門等)にしこりができることがあります。また、股の付け根の部分(鼠径部)のリンパ節が腫れることもあります。痛みがないことも多く、治療をしなくても症状は自然に軽快します。
しかし、体内から病原体がいなくなったわけではなく、他の人にうつす可能性もあります。感染した可能性がある場合には、この時期に梅毒の検査が勧められます。

第II期(感染後数ヶ月)

治療をしないで3ヶ月以上を経過すると、病原体が血液によって全身に運ばれ、手のひら、足の裏、体全体にうっすらと赤い発疹が出ることがあります。小さなバラの花に似ていることから「バラ診(ばらしん)」とよばれています。
発疹は治療をしなくても数週間以内に消える場合があり、再発を繰り返すこともあります。
抗菌薬で治療しない限り、病原菌である梅毒トレポネーマは体内に残っており、梅毒が治ったわけではありません。

アレルギー、風しん、麻しん等に間違えられることもあります。この時期に適切な治療を受けられなかった場合、数年後に複数の臓器の障害につながることがあります。

晩期顕性梅毒(感染後数年)

感染後、数年経過すると皮膚や筋肉、骨などにゴムのような腫瘍(ゴム腫)が発生することがあります。また、心臓、血管、脳などの複数の臓器に病変が生じ、場合によっては死亡に至ることもあります。
現在では比較的早期から治療を開始する例が多く、抗菌薬が有効であることなどから、晩期顕性梅毒に進行することはほとんどありません。
妊娠している人が梅毒に感染すると、胎盤を通して胎児に感染し、死産、早産、新生児死亡、奇形が起こることがあります(先天梅毒)

梅毒の原因

梅毒の主な原因は、感染部位と粘膜や皮膚の直接の接触です。具体的には性器と性器、性器と肛門、性器と口の接触等が原因となります。

検査について

梅毒に感染したかどうかは医師による診察と、血液検査(抗体検査)で判断します。どの医療機関でも検査は可能です。第Ⅰ期の最初の数週間は抗体検査をしても陽性反応がでないことがあるため、感染してから十分な期間(約3週間)をおいて、検査結果を確認する必要があります。
地域によっては保健所で匿名/無料で検査ができるところもあります。検査結果を正確に判断するために、感染の可能性がある時期や感染の予防状況(コンドーム使用等)について、医師に伝えましょう。梅毒に感染していたとわかった場合は、周囲で感染の可能性がある方(パートナー等)と一緒に検査を行い、必要に応じて、一緒に治療を行うことが重要です。

HIV

エイズとは

エイズ(AIDS:acquired immunodeficiency syndrome、後天性免疫不全症候群)とは、ヒト免疫不全ウイルス(human immunodeficiency virus:HIV)に感染することで引き起こされます。

エイズの症状

HIVに感染後、適切な治療を受けないと、免疫力が低下して、正常な免疫力を持つ健康な方であれば問題になることのない感染症(日和見感染症)を発症したり、悪性疾患を引き起こしたりします。この状態のことをエイズと呼びます。HIV感染者とエイズ発症者は男性が大半を占めています。

エイズの現状

HIVに対する薬剤に関しての進歩は目を見張るものがあり、エイズを発症しないようにコントロールすることは、以前に比べて容易になってきています。その一方で、日本におけるHIV新規感染者数とエイズ患者数については、ここ数年横ばいの状況が続いており、さらなる積極的な啓蒙活動や治療が必要とされる状況です。
血液検査を勧めます。感染の機会より5ヶ月してからです。

カンジダ

カンジダの原因

カビの一種、カンジダ菌が原因。体の抵抗力が落ちたときにも発病します。
真菌というカビの一種であるカンジダ菌に、膣が感染することで起こります。セックスによる感染もありますが、膣や口の中などに普段もいて疲れて抵抗力が落ちたり下着でむれたり、抗生物質やピルを飲んだときや、妊娠、糖尿病があると自然に炎症が起きることもあります。

カンジダの症状

カッテージチーズのような白いおりものが出る
特徴的なのは、白いカッテージチーズかおから状のボロボロしたおりものがでることで、かゆみをともないます。
放っておくとおりものが膣からあふれ、赤くただれて痛がゆく、出血も見られます。
エイズの末期には全身がこのカンジダ菌に侵されることになります。

カンジダの治療

坐薬や塗り薬などで約2週間の治療を行います。
生理中は治療、検査ができません。

尖圭コンジローム

尖圭コンジロームの原因

ヒトパピローマウィルスが湿った外陰部に繁殖する。
大部分はセックスなどによる患部の接触によって、ヒトパピローマウィルスに感染して発生します。
おりものや恥垢があることにによって、湿った外陰部や肛門周辺に繁殖していきます。
潜伏期間が6ヶ月と長い場合もありますが、多くは感染して1、2ヶ月で症状が出ます。

尖圭コンジロームの症状

小さなイボが外陰部にたくさんできる。
小さくとがったイボが、外陰部とその周辺にたくさんでき、どんどん広がります。ひどくなるとカリフラワー状になることもあります。
軽いかゆみや灼熱感、においのある分泌物がある場合もあります。このウィルスが、子宮頸がんの発生に関与することがわかっています。

尖圭コンジロームの治療

電気メスや凍結治療で患部の組織を取り去る。
ウィルスの特効薬はまだないため、治療は組織を除去する方法で行われます。電気メスで凝固切除したり、凍結してイボの組織を取り去ったあと、抗生物質をのむのが一般的です。
症状がない部分にも感染の可能性があり、根治までには時間がかかるケースもあります。